メンズエステの「密着施術」は摘発対象になり得るって本当?


読者様からこんな質問が届きました。

密着施術は合法ですか?

  • 某メンズエステで働いている23歳の新人セラピストです。
  • 入店してまだ日が浅く、まだ接客はあまりこなせていません。
  • 先日、お店のスタッフにお客様がつくコツを聞いてみたら
  • 「とにかく密着すること」
  • だと教えられました。
  • それって法律的に大丈夫なのかな、と不安です。
  • 実際のところどうなのか、教えてください!
  • ※私がいるお店では、裏オプや抜きはもちろん厳禁です

まず結論から言っておくと、違法ではないものの、かなり黒に近いグレーです。

これからその理由を説明していきますね。

お店が密着施術をアピールするのはNG


なぜ、このケースでは黒に近いグレーなのでしょうか?

その理由は「お店のスタッフから密着をすすめられた」という点にあります。

勘違いしているセラピストさんも多いのですが、メンズエステでは「密着施術」という言葉自体が禁句(NGワード)です。

・・・意外ですよね。

もちろん、メンズエステの施術でお客様との密着は避けられないことです。

でも、それは「マッサージをする際、仕方なく接触(=密着)してしまった」というのが建前。

本来、メンズエステのサービス自体は、リラクゼーションを目的としたスキンシップです。

一部の施術においてはお客様に至近距離まで近づくことになりますが、あくまでも健全なサービスに過ぎません。

一方、密着施術というと・・・ちょっと性的サービスを思わせるニュアンスを感じさせてしまいがち。

ここがメンズエステの楽しさでもあり、「グレーゾーン」と言われる由縁。

そのような曖昧さの根拠というのは、実は「法律」にあるのです。

決め手になるのは「性的好奇心」


上記で触れた法律というのは、もちろん「風営法」のこと。

実際の条文を見てみましょう。

風営法2条第6項2号は「店舗型性風俗特殊営業」をこう定義しています。

「個室を設け、当該個室において異性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務を提供する営業」

難しい言い回しですが、ざっくり説明するとこうなります。

異性と二人きりの空間で相手の性的好奇心に応じて肉体に触れるサービスを提供するお店は、風俗店である

ここで、鋭いあなたはこんな疑問が浮かんだのではありませんか?

(あれ? メンズエステも個室で異性のお客様に接触して、マッサージを施してるけど……いいの?)

はい、ここでもう一度条文をよく読んでみてください。

ポイントとなっているのは「異性の客の性的好奇心に応じて」という文言です。

メンエスの性的好奇心って一体なに?

風営法において、性的好奇心とは「抜きたい(射精したい)!」という男性の欲求を意味しています。

だから、その求めに応じて密着施術で射精に導くのは性的サービスであり、メンズエステでは違法なのです。

一方、メンズエステを利用する男性が求めるのは「癒し」。

だから、お客様を癒すために密着するだけなら、何の問題もありません。

メンズエステの密着はお客様を癒すための行為に過ぎず、性的好奇心に応じての行為でありません。

あくまでもお客様を癒すための行為なので、違法とは言えないんです。

仮に、鼠径(そけい)部への施術でたまたま局部に手が触れてしまったとしても、それは偶発的な「事故」だとみなされます。

ですが(例えばの話)お客様に「抜きたい気分だから密着施術して」とリクエストされて応じてしまったら、一発アウト!

また、おっぱいスタンプやマンスタ(おっぱいスタンプの股間バージョン)もかなりリスキーなのでご注意くださいね。

【補足】メンズエステには一般的なエステ(このコラムで扱っているメンズエステ)と、風俗エステがあり、両者の違いは性的サービス=射精の有無にあります。

風俗エステは風俗営業の届け出をしているため抜きが可能ですが、一般的なメンズエステでは違法行為です。

密着サービスで摘発された例

2019年3月には岡山県姫路市のメンズエステが「女性従業員に男性客の太ももの付け根付近をマッサージさせた」として、風営法違反(禁止地域営業)の罪で摘発されるケースが発生しています。

健全メンズエステにも鼠径部マッサージはありますが、それらのお店がただちに摘発の対象になるのではありません。

ですが、警察から「明らかに度を越している」と判断されてしまうと、摘発の可能性もあり得るということです。

メンズエステで密着度が高い施術

マーメイド

うつ伏せになったお客様の片足をセラピストが両脚で挟み込んで、太ももを使って膝の裏からお尻を大きくなぞるようにマッサージする施術。

マーメイドという名称は、施術時の姿勢や足の絡み具合が人魚を連想させることが由来とされています。

メンズエステの技でも密着度が高い施術の一つです。

ディープリンパ

ディープリンパは、鼠径部に対して集中的に行うリンパマッサージ。老廃物の排出やむくみの軽減などの効果が期待できます。

入念にマッサージを施すため、密着度はかなり高くなります。メンズエステの醍醐味とも言える人気の施術です。

カエル足

カエル足とは、うつ伏せの状態で両足を「く」の字に曲げ、カエルのような体勢を取る姿勢のこと。

セラピストが後方から手を差し入れて施術することで鼠径部や太もも、膝裏の深部までしっかりとアプローチでき、同時に密着度も高くなる施術です。

この体勢は男性にとって羞恥心や緊張感を伴いますが、それだけに興奮してしまうお客様も多くいらっしゃます。

ストレッチ

セラピストが身体を密着させながら、お客様の筋肉や関節を伸ばす施術。

背後からお客様の腕を支えながらゆっくりと持ち上げたり、足を曲げ伸ばしして股関節を伸ばしたりといった動作を行います。

お客様に寄り添うような体勢になるため、自然と肌の密着度が高まる施術です。

補足しておきますが、これらはすべて一般メンズエステで取り入れられているもので、違法な施術ではありません。

しかし、くれぐれもやりすぎには注意してください。

そもそも健康な男性なら、マッサージ中に勃起してしまうのは生理現象。また、事故や誤爆といった不測の事態も十分に起こり得ます。

さらに、セラピストがいくら真面目にマッサージをしていても、お客様がムラムラして過剰サービスを要求をしてくることもあります。

もうそうなっても、過剰要求には絶対に応じないようにしてください!

まとめ

ということで、相談者さんのご質問にあるような密着施術はかなりグレーな行為。

興奮したお客様が「もっと鼠径部ギリギリをマッサージして」とリクエストしてきた場合、それに応じてしまうと風俗行為とみなされて摘発対象になるリスクもあり得ます。

万が一、摘発されても罰せられるのは基本的に経営者で、セラピスト側が逮捕されることはまれ。でも、警察の事情聴取を受けることにはなる可能性は高いでしょう。

そんなやっかいなことには、巻き込まれたくないですよね。

繰り返しますが、メンズエステの目的はあくまでもお客様を癒すことです。

「いやし」と「いやらしい」をはき違えないように、くれぐれも気を付けてくださいね。

・・・って、最後の締めはまさかのダジャレwww?